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 ショールヘブン その3  Shoalhaven (South Coast) Part 3

エミューファーム 

 ナウラからジャービスベイに向かう道沿いに、Marayong Park Emu Farmがある。5年前に初めてオーストラリアに来てから、いろいろなところでエミューを見てきたが、その幼鳥を見ることはほとんどなかったので、「赤ちゃんエミューが見れる」と、子どもたちも私も楽しみにしてきた。国の紋章にもカンガルーと並んで使われているエミューだが、まだ日本での知名度はそれほど高くないと思う。私も、実際オーストラリアで見るまでは知らなかった。以前ニュージーランドに行ったとき、博物館でモアという飛べない鳥の剥製を見たが、これはもっと大きかった。確か不思議の国のアリスに出てくる飛べない鳥は、これがモデルになっていたのじゃないだろうか。その剥製の前で写真を撮ったためか、その形はよく覚えていて、私のエミューの第1印象は、「モアが小さくなったみたい」だった。

 エミューは、ヒクイドリ目エミュー科に属し、現存する鳥類の中ではアフリカのダチョウに次いで2番目に大きい。背丈は1.7mほどで、雌雄同色の灰褐色をしている。翼は退化し、わずかにその名残りを残すのみだが、飛べない代わりに走る速さは早く、時速40Km以上のスピードで原野を疾走する。
 オーストラリア全土に生息し、古くから原住民アボリジニーは、その肉や皮や油を利用してきた。しかし、オーストラリアに移り住んだヨーロッパ系新住民は、エミューを畑を荒らし、牧羊地の柵を破壊する害鳥とみなし、生息数を減らすため積極的に輸出したり、軍隊まで出動させるほどの撲滅政策を取り、その数は激減し絶滅した種もある。エミューはワシントン条約の対象外の動物だが、オーストラリアは生息数を確保するため、現在、輸出禁止動物に指定している。
 一方、オーストラリアからエミューを輸入したアメリカやフラ ンスでは商業的飼養が普及し、特にアメリカでは、エミューの肉が1995年末USDA の正式販売承認を獲得し、一般流通市場に出回り始めた結果、脂肪分の少ないヘルシーな肉として脚光を浴びている。
  エミューの皮をなめして作った皮革製品は美しく、柔らかく、長もちすることから、ダチョウの皮革製品同様、高級品として世に知られている。また エミューの卵は鶏の卵よりはるかに大きく、 14cm x 8cm程度の大きさで、深緑色の地に細かな白点がちりばめられていて美しい。卵に彩色したアボリジナルアートは、よく土産物屋で売られていたり、卵を細工して時計や人形を組み込んだものの、装飾品として人気がある。

 このファームではエミューの孵化から生育までを行い、常時、250羽のエミューがいるそうだ。赤ちゃんが生まれるのは春なので、私たちが行った1月には、もうかなり大きく育っていた。エミューはおとなしいが好奇心の強い鳥だそうで、まだ小さなエミューは人間が近づくと逃げてしまう。大きさによって3箇所に分けられていたが、成長したエミューはえさをやることができる。

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まだ生まれて数ヶ月のエミュー1番小さいもので30cmくらいだった
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 ほかにお客さんがいなかったためか、私がエミューオイルを買ったせいか(?)、というより、きっとここへ案内して下さった「花さん」のご両親が顔なじみになっておられるため、ファームの方が、エミューの孵化施設を見せてくれた。左の写真は、正常な位置にないため、自力で卵の殻を破れず死んでしまったエミューの胎児。研究資料として冷凍保存されている。
 右側が孵化のための保存容器だが、今は時期でないために、入っているのは中が空洞になった卵。

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エミューの卵の殻を使った装飾品

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エミューオイルで作られた化粧品がショップにはずらりと並んでいる

ここでは、エミューパイも食べることができます!

 ・エミューオイルについて

 エミューの背中の脂肪の厚い層から不飽和性、非毒性、非常に優れた浸透性の油が5-7リットル取れる。そのオイルをアボリジニの人々は、防腐性の皮膚の保湿成分として、そして、日焼け防止、傷、苦痛を伴う筋肉の痛みなどの薬として利用してきた。

  成分のほとんどはトリグリセリドという物質であり、中性の脂質で、中性の皮膚軟化剤として、利用の可能性を持ちビタミンE、A、オレイン酸なども含んでいる。天然成分で副作用も無く高い保湿性と、浸透性、防腐効果、皮膚の軟化作用などからやけど、湿疹、傷、痛み止めなどの外用薬、頭髪の保湿剤、健康補助食品などに広く用いられいる。

 昨年、ワガワガ近郊であった農業フェアを見に行ったとき、エミュー製品を出品しているブースをたくさん見かけた。母が、そのマッサージオイルを買ってみたところ、とてもよかったとのことで、今回もここでクリームとオイルを買った。
 ここへ案内してくださった「花さん」のお母様も、ここの乳液が1番肌に合うとおっしゃって、ずっと愛用されているそうだ。
 ここはお値段も手ごろで、ほとんどの製品が20ドルくらい(1400円弱)。これは、昨年母が買ったものよりも安い。家に戻ってから、自分のための乳液やクリームも買ってくればよかったと後悔した。でも通信販売もやってくれるようなので、(海外は無理かも?)改めて注文してみようかと思っている。

     “Marayong Park” Emu farm    132 Jervis Bay Road Falls Creek NSW 2540
                              Tel 02−4447−8505   Fax 02−4447−8887
                              http://www.emushop.com/

最後に・・・「花さん」のこと

 これで3回続いたショールヘブンも終わりだ。1番最初に書いたが、私がこれほどこの地域に惹かれ、通うきっかけとなったのは、この地に住む「花さん」とネットを通じて知り合ったことだった。実際には、数えるほどしかお会いしていないのに、もう何年も前からの友人のような気がする。
 たまたま昨年彼女のご両親が見えたときに、私たちも遊びに行き、 また初対面とは思えないほど楽しく話をさせていただいた。今回「花さん」は2番目のお子さんを10月に出産されたので、またご両親がナウラに来られていた。そんな時に私たちがご厄介になるのは、申し訳なく感じたが、「花さん」もご主人もご両親も、私たちを暖かく迎えて下さった。
 今度はいつ彼女やご家族にお会いできるかわからないけれど、ネットを通じて知り合った私たちだから、このままネットを通じてずっと友人でいられるはずだと思っている。
 花さん、ご家族の皆さん、どうもありがとうございました。これからも、よろしくお願いしますね!

nico

   長男のニコちゃん

emily
日本とオーストラリアの赤ちゃんの育て方の違いで1番びっくりしたのが、この「餃子巻き」
(決して正式な呼び名ではありません)
赤ちゃんはモロー反射といって、睡眠中に体がびくっとなり、目を覚ますことがよくあります
オーストラリアでは、赤ちゃんをよく眠らせるために、夜寝かせるときに、こんな風に布で包みます

おりこうなエミリーちゃんは、パパに巻いてもらって、朝までぐっすり眠ります

 

               (ショールヘブンその2に)       



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